機 材
カメラ(シャッタースピードがマニュアルで設定できる物。殆どバルブで撮影してます)レンズ(望遠レンズをメイン、標準・広角レンズでも可能(打ち上げ場所に近づけば同じような写真は撮れます)
懐中電灯(暗闇の中でのカメラの操作に絶対必要)
三脚(なくても手ぶれを生かしたおもしろい写真が撮れます)
レリーズ(ブレ防止には必需品)
フィルム(ASA50、100で十分です。ASA400、1000といった高感度フィルムはいりません。あとで説明します)
撮影場所
初めての花火大会では、打ち上げられる場所、どのあたりに花火が開くのかという情報を入手します。地元の人に聞くのが一番です。その上で、アップの写真を撮るのか、前景に橋、夜景等を入れた全体写真を撮るのかといった、撮影テーマを決め、撮影場所を決めます。
このときに、風向きには特に注意が必要です。花火の煙で花火そのものが見えなくなることがよくあります。風上に場所を取ります。でも、夕凪から風向きが変わることよくあります (T_T) 。
絞り、シャッタースピード(一番重要)
花火の写真で一番難しいのが露出です。ASA 100のフィルムで F8 が基本です。ASA50だと F5.6 ぐらいです。したがって高感度フィルムはいりません。絞りによって明るさをコントロールします。絞りすぎると花火の一本一本の線が暗くなります。開けすぎると、線が露出オーバーになります。
シャッタースピードはバルブです。シャッターを開けている時間で花火の線の長さが決まります。露出時間が長すぎると、連発の花火だと花火が重なって真っ白けになります。短いと、花火の線が短くなってしまいます。
三脚を使ってもレリーズを使わないとブレの原因になります。
花火は開いてから消えるまで1秒〜3秒くらいだと思います。
ピント
無限大に固定です。ごく近い場所から300mmとかの望遠レンズで撮る時はピントを合わせます。花火の線にはオートフォーカスも効きますよ。
撮り方
アップの場合おそらく花火が開くだろうという場所にカメラを向け、ピント、絞り(前述)、シャッタースピード(前述)を合わせます。打ち上げ前にシャッターを押し、花火が開いて消えるまで露出します。
1枚に花火1〜3個にしています。
普通の一眼レフではミラーアップにより露出中の画像は見えませんから運だのみです。
1時間の花火大会で100枚ぐらい撮って、当たりは数枚です。
全体撮影の場合
スターマインを撮る場合ですが、打ち上げ場所から尾を引いて上がる花火と、最後に上の方で開く大きな花火がいっしょに入るように画角を決めます。花火が重なって真っ白けになりやすいので、露出時間を長くしすぎないことがポイントです。
上で開く花火で3個ぐらいが適当かと思います。
これも色々試してみるしかないです。
手ブレを生かす
カメラを三脚から外し、花火の開くあたりに向けて、バルブでシャッターを押しっぱなしにします。この状態でカメラを上下左右に揺さぶります。あたれば結構おもしろいのが撮れますが、確率は無茶苦茶低いです。必殺技
多重露出や露光間フォーカス、露光間ズームを組み合わせると「これが花火?」といった感じのファンタジックな写真が撮れます。わざとピントを外してぼかしておいてシャッターを切り、花火が開いたらマニュアルでピントを合わせると(レンズ上部の表示をたよりにリングを回します)、こんな感じになります。これが露光間フォーカス(勝手にこう呼んでます)です。最初にピントを合わせておいて、ぼかすとこんな感じになります。こっちは露光間アウトフォーカスと呼んでます。
多重露出で、一回目をぼかして、二回目をピントを合わせて撮るとこんな感じになります。
その他
私はリバーサル(スライド)でしか撮りませんが、ネガで撮った場合、プリントするとたいてい変な色になります。これは、機械でプリントするときにオートで焼くために、機械がこんなに暗いはずがないと判断してしまうためです。現像に出すときにあらかじめ、花火の写真だと言っておくか、手焼きで焼き直しさせると良いと思います。
以上、参考になれば幸いです。